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今シーズン 初クジラソング!

  • 屋久島クジラ&イルカ研究所
  • 2023年1月15日
  • 読了時間: 2分


このソングは、2022年12月29日、シーカヤックによるクジラ調査の際に、

水中マイクで録音したものです。

調査の前半では、とても小さな唄声でたまにしか聴こえませんでした。


ザトウクジラの唄声は、100km先まで届くと言われているので、

かなり遠くにいるクジラの声だと考えられました。


正午、調査を切り上げようとした頃、

7分間だけ奇跡的にクリアな唄声を聴くことができました。


興味深い事に、前回のシーズンに録音したものとは、

何かが変化している感じでした。


まだ解析中なため、結果が分かり次第お知らせします。


この7分間には、4フレーズが含まれていました。


ソングの最後の方でボートの音が現れ、唄声が聴こえにくくなったため、

一度レコーダーを止めました。


再度録音しようと試みたのですが、唄声は止んでいました。


皆さんも、この7分間のソングを注意深く聴いてみて下さい。

ボートの音は、100m以上先にいてもこれくらいの大きさで聞こえてきます。


彼らにとっては、水中におけるボートの音が、

とてもストレスを与えている事が理解できると思います。

仮に、彼らがホエール・ウォッチングやスイミングで利用される

多くのボートに囲まれたとします。


これらの騒音は、ストレスを与えるだけにとどまらず、

ソングによるコミュニケーションの妨げにもなります。


ある国では、ホエール・ウォッチングの影響により、

個体数の減少が報告された例もあります。


その他にも、ボートによる影響に関する論文が、

多数報告されています。


これらの事から、YWCでは岸からのクジラ観察をお勧めしています。

私達は、彼らについて知る事により、多くの事を学んでいます。

地球にとって、海がどれだけ大切なのかを・・・


海に生きる生命が、どれだけ重要な役割を果たしているのかを・・・


本来の自然界は、日に日に豊かになり、

年を追うごとに生命力に満ち溢れていくはず。


7年間の観察結果から、騒音における海への影響をもっと深刻に受け止め、

どうすれば良いのかを考えなければならないと思いました。


彼らが永続的に屋久島を訪れ、ソングを唄い続けられますように・・・


いつまでも、どこの海でも、彼らの唄声が響き渡り、

地球を平穏な波動で包み込みますように・・・




ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所スタッフ一同

 
 
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